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SAP ITS (Internet Transaction Server) [SAP]

SAPをWebブラウザからアクセスさせるためのサーバーです。
ITSのバージョンとしては 4.6 からになりますが、R/3 は 4.0 からサポートしています。
ロゴ.JPG
R/3への接続がどの様になっているかというと、まずは普通のアクセスから説明します。
R/3は2プレゼンテーション層,アプリケーション層,データ層の3階層モデルで、それぞれ
プレゼンテーション層 --- SAPGUI
アプリケーション層 --- SAP Application Server
データ層 --- SAP Database Server
という様になっていて、SAPGUI はPC上で、SAP Application Server と SAP Database Server は規模によって同じサーバー上に両方載っていたり、2つのサーバに分けたりします。
一般的なSAP構成.JPG
ITSはその R/3 の3階層はそのままに、プレゼンテーション層 と アプリケーション層 の間に ITS が入り込みます。
ただし、ITSも Webサーバー の部分 (ITS WGate) と R/3仲介部分 (ITS AGate) に分かれます。それぞれを別のサーバに分けてインストールする事も全てを1つのサーバにインストールする事も可能ですが、一般的にはITSサーバとSAPサーバで分けているのが多い様です。
ITSを含むSAP構成.JPG

WebブラウザからR/3を使用するという事で、SAPGUIが無くなるみたいな誤解がありましたが、その様な事はありません。
そもそも当初は、SAPGUIみたいに開発から実業務までオールラウンドに使えるものではなく、一部の機能をWebサーバを通して使える様にしたものです。
データをAPIで受け取ってDBに登録して結果を返すというピンポイントでのR/3へのアクセスになります。

具体的にちょっと見ていくと、ITS 4.6Dをインストールしてアクセスすると以下のページがデフォルトで表示される様になっています。
いくつかのサンプルシナリオが用意されています。
24.JPG
電子取引シナリオをちょっと見てみると、その中にいくつかの機能があります。
25.JPG
製品カタログを選択すると、取引する製品のカタログ一覧が表示されます。
(…が、データが何も入っていないので空っぽ)
26.JPG
R/3の画面がそのまま出てくる訳ではなく、データだけがR/3から抽出されてWebで表示されるといった具合です。
オンラインショッピングではユーザ認証も求められます。
特定の機能の画面をWeb化してHTMLをカスタマイズしていくといった開発手法になります。
(IACを使ったWebサービスの作成)

でも結局、その方法はこれまでのSAPGUIを使ったものとは全く別世界だったので、Web上でSAPGUIと同じ様な画面を使える様に WEBGUI が開発されています。
ITS を経由して Web上で SAPGUI と同じ様な画面操作が出来ます。
ITSの以下のURLをアクセスすると、ログオン画面が現れ、
http://Webサーバー名/scripts/wgate/Webgui/!
27.JPG
ログオンすると、SAPGUIと同じ様に使えるWeb画面が出てきます。
28.JPG
SM50を起動すると以下の様に画面が出てきます。
29.JPG
でもいくつか欠点もありまして、例えば
画面を開きっぱなしにしているとタイムアウトでセッションが自動的に切れてしまったり、
IEの左上の戻るボタンを使用するとセッション情報が壊れるので使ってはいけない(GUIの戻るボタンはOK)とか、
WEBGUI に対応していない画面がある。しかも4.0ではどの画面が対応しているか明確に判別出来ない。
という事で開発には不向き、というか使えない。
ちょっとくせはあるけれど、SAPGUIを配布する必要がなくなるというのが最大の利点です。
尤も、変なトランザクションを起動されたり、関係ないメニューを触られたりしない様にするには前者のIACによるWebサービスの作成の方が何倍も向いてます。

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