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SAP ERP 6.0 EHP4 on Oracle RAC ⑮ [SAP]

SAP ERP 6.0 EHP4 on Oracle RAC です。
前回で SAPの Database Instance のインストールと後処理まで終わりました。
今回は Oracle RAC の Oracle Clusterware を使用した SAPのクラスタ化です。
クラスタ化するのは ASCS です。エンキューサーバとメッセージサーバの可用性を高めます。
SAPの Oracle Clusterware によるクラスタ化は SAPCTL というツールを使用します。
SAPCTL.jpg
このツールの詳細と本体は SAPNote000149627 を参照願います。

・バックアップとマウントポイントの作成
SAPクラスタ用に共有ディスクを作成するのですが、SAPのASCSで必要となる共有フォルダは /sapmnt/<SID> と /usr/sap/<SID>/ASCSnn の2つです。
すでに Database Instance をインストールしている関係上、/sapmnt 配下にBR*TOOLSやプロファイルフォルダ等々が展開されているので、これを退避します。
cd /sapmnt/<SID>
tar -cvf /work/sapmnt.tar .
rm -rf /sapmnt/<SID>/*
続いてASCSのワークフォルダや実行モジュール等が入るマウントポイントとなるフォルダを作成します。今回のASCSのシステム番号は 00 にします。
mkdir /usr/sap/<SID>/ASCS00
chown <sid>adm:sapsys /usr/sap/<SID>/ASCS00
これはクラスタの各ノードで実施します。

・共有ボリュームの作成
/sapmnt/<SID> と /usr/sap/<SID>/ASCSnn 用のASMディスクグループは既に作成しています。
DISKS.jpg
そこにOSからアクセス出来るボリュームを作成する必要があります。ちなみにディスクは10GBで作ったのですが、ギリギリだったのか10Gでは作れず、9Gにするしかありませんでした。
volcreate -G USR_SAP -s 9G usr_sap
マウントする時に必要なボリュームデバイス名は自動採番なので volinfo で調べる必要があります。
volinfo -G USR_SAP usr_sap
05.JPG
asmcmd を exit で抜けて、root ユーザでフォーマットします。
mkfs -t acfs <ボリュームデバイス名>
マウントする情報を ASM に登録します。
acfsutil registry -a <ボリュームデバイス名> /usr/sap/<SID>/ASCSnn
06m.jpg
同じ様に SAPMNT についてもボリュームを作成します。
09.JPG
マウントは以下のコマンドで行います。
mount.acfs -o all
最後に /sapmnt/<SID> のバックアップを戻します。
10.JPG
全てのノードから共有フォルダ内のファイルを確認出来る様になってます。
12.JPG

・ASCSインストール
/sapmnt と /usr/sap の準備が出来たら SWPM にて ASCSをインストールします。
この時、ASCSはクラスタにするため、ホスト名はクラスタの仮想ホスト名になる様にオプション SAPINST_USE_HOSTNAME を付けて sapinst を起動します。
ASCS用にホスト名 enceradus をDNSに逆引きも含めて登録済みです。
./sapinst SAPINST_USE_HOSTNAME=enceradus
14m.jpg
メニューから ASCS Instance を選択します。
今回は ERP6.0 EHP4 Oracle なので以下になります。
SAP Business Suite 7 Support Release 1 - Enhancement Package 4 for SAP ERP 6.0 - SAP Application Server ABAP - Oracle - Distributed System - ASCS Instance
Linuxなので High-Availabity System - ASCS Instance でも同じだと思います。
15m.jpg
Custom を選択します。
16m.jpg
SID と sapmnt を指定します。
17m.jpg
マスターパスワードを入力します。
が、既にOSユーザ<sid>adm の設定はされているのでこのパスワードは使われる箇所はないと思います。
18m.jpg
カーネルDVDの場所を指定します。
19m.jpg
OSパラメータの設定がSAP推奨とは異なるものがあるので警告されますが、APサーバではないので No で続行します。
22m.jpg
ASCSのシステム番号は00にしました。
23m.jpg
使用するポートは 3600 と 3900 になります。
24m.jpg
サマリーです。
25m.jpg
インストール中
27m.jpg
ですが、最後でエラーになります。
これは、仮想サーバのIPがまだ有効になっていないのが原因です。
29m.jpg
つづく

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