SAP R/3 Enterprise Extension Set 2.00 のインストール①

R/3 Enterprise のインストールです。

R/3 Enterprise もすでに 2009年3月31日でメインストリームのサポート期限が切れてます。
バージョンは 4.0,4.6の次で4.7 となってます。
Enterprise 以降では細かく Extention Set (拡張セット) のバージョンがあがっていく…と聞いたような覚えがあります。
実際には Ext. 1.10 の次に 2.00 が出て打ち止めになってます。
1.10 も 2.00 もサポート期限は同じです。
1.10 から 2.00 にするのにパッチを充ててアップするのではなく、R/3のアップグレードだったのが不評だったのをよく覚えています。
1.10 で開発を始めて、途中で最新の 2.00 にしてくれと気軽に言われた時にはちょっと殺意が…
R/3 Enterprise から BASIS部分は NetWeaver をベースにする様になり、4.6まではコンポーネント毎にそろっていたバージョンもバラバラになりややこしくなってます。
R/3 Enterpris Ext.2.00 では BASISやABA部分のバージョンは 6.20 , アプリケーション部のAPPLやHR部分は 4.70 , アプリケーション拡張部分は 2.00 , 実際の実行部分のカーネルは 6.40 です。
BASIS部分 は WebApplicationServer (WAS) と呼ばれ、Webサーバーとして機能する様にも改造されてます。ABAPベースのWebサーバーです。でもメインはWebではありません。
また、Javaベースのシステムもオプションで追加しており、混乱に拍車をかけてます。こちらも Webサーバー機能がついてます。

さて、前置きが少々長くなりましたが、インストールです。
今回はDBMSを IBM DB2/UDB にしてみました。
IBM DB2/UDB v8.2 FP17 です。
v8 まではSAP専用カスタマイズバージョンなのでSAPから提供されます。
ただし、使用期限があるのでライセンスはIBMから別途購入する事になります。
使用期限は年月日指定されてるのでそれを過ぎると使用できません。
過去にSAPから取り寄せたDB2はすでに期限切れになってる可能性が高いのでご注意。
インストールには新しい v8 を再度取り寄せる必要があります。もしくはライセンスを購入する。

ちなみに v9 からはIBMから取り寄せます。

DBMSが DB2/UDB だった関係上、Windowsは英語版となってます。
日本語だとロケールの関係上SAPインストール中にエラーになります。
Oracle版やSQLServer版では日本語のOSで問題ありません。
Windows Server 2003 R2 Enterprise Edition SP2 32bit版です。


WAS6.20以降ではインストーラーが Javaベースのツールになっているので、Javaが必要になります。
Javaのバージョンは最新の 6 ではなく、1.4.2_xx が必要。
また、SAPのJavaSystemをインストールする場合は JRE ではなく JDK が必要。
そして、普通はインストールキットにJREかJDKが添付されてますが、SAPでは添付されず、SUNから自分でダウンロードする必要があります。
ダウンロードするのに探しきれないのでフルファイル名で探すと見つかりやすい。
j2sdk-1_4_2_19-windows-i586-p.exe

どこにインストールしても良いですが、インストール先フォルダにデフォルトでパッチ番号が付くので外しておくのを勧めます。
Java にもバグがあり、新しいパッチ番号のJavaを入れ直す時にややこしくなるのを防ぐためです。

ちなみに Javaのバージョンは コマンドプロンプトから java -version と打って確認します。

JDKインストール後に Windowsの環境変数に JAVA_HOME を設定します。
SAPのインストーラーはこれを参照し、SAPのJavaSystemでもここに設定されたフォルダを参照します。


一回目の今回はOSの準備とJavaのインストールでした。
不定期につづく