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SAP Solution Manager 7.0 のインストール① [SAP]

Solution Manager はざっくりと言うと、複雑化したSAP製品のパッチの状態などを管理したり、状態を監視したり、問題をやりとりして管理する製品です。
正直、設定が複雑で使いきれない製品ですが、ERP2004,NetWeaver2004s(NetWeaver7.0),ERP2005(ERP6.0)等をインストールやアップグレードする時にソリューションマネージャーで生成するソリューションマネージャーキーが必要となるので、どこかにインストールする必要があります。
また、最近の製品のパッチ(サポートパッケージ)のほとんどはSAPからダウンロードする前に承認手続きが必要となっており、その承認は Solution Manager で行います。
そんな SolutionManager も必要なリソースが小さかったり、設定が簡単であれば文句も少ないのでしょうが、実際にはむちゃくちゃリソースを必要として設定も複雑怪奇で困ったものです。
Solman.jpg
Solution Manager なので必要な事意外は事細かにはやりません。

今回のインストール先は Hyper-Vのチャイルドパーティションで、2CPU,メモリ5GB,ディスク64GB+127GBで用意しました。ディスクは長期的にSolutionManagerを使用するには不足すると思います。
OSは SUSE Linux Enterprise Server 10 (AMD64)
DBMSは Oracle 10g (10.2.0.4)
Solution Manager は 7.0
出た当初のバージョンは4.0でしたが、ベースとなるNetWeaverに合わせて 7.0に改名されました。
また、今回は enhancement packageなしのバージョン 7.0SR3 のパッケージを使用します。

SLES10のインストールはこのあいだ行っているので詳細は省きます。
01.jpg
以下を参照下さい。
http://ojaoki.blog.so-net.ne.jp/2011-11-08
http://ojaoki.blog.so-net.ne.jp/2011-11-09
http://ojaoki.blog.so-net.ne.jp/2011-11-11
とは言え、いくつか必要事項があります。
①swapを20GB以上でメモリの2~3倍必要とします。
今回は5GBのメモリですが、25GBのswapを確保しています。
07.jpg
②インストールするコンポーネントで以下を選択します。
・SAPアプリケーションサーバーベース
・C/C++ Compilerコンパイラとツール
Oracleをインストールするからといって、OracleサーバベースとSAPアプリケーションサーバーベースを一緒に選択してはいけない様です。
C/C++はOracleのインストールで使用します。
09.jpg
③第一言語には英語(米国)を選択します。
第二言語には規定がない様なので日本語を選択しています。
10.jpg
④X-windowは必須です。
X-windowはPCのX-windowエミュレータでも構いませんが、SAPのインストーラやOracleのインストーラで使用します。
30.jpg
⑤ネットワークは必須です。
特にSolution Manager ではソリューションマネージャーキーの取得では必要ありませんが、ほとんどのシナリオでSAPサービスマーケットプレイス( http://service.sap.com )にアクセスしますので、Sユーザも必要になります。Sユーザにはパッチをダウンロードする場合、ダウンロード権限が必要です。
44-2.jpg
⑥ディスク容量の確保
とりあえず以下の様にしています。
swap 25GB
/(ルート) 39GB
/usr/sap 20GB
/oracle 106GB
45-4.jpg
下はインストール後の各容量です。
/(ルート)には解凍したインストール媒体(51%の内45%以上)も含んでいます。
SAPでは/usr/sap,/oracle以外に/sapmntというディレクトリを使います。
今回は/sapmntは/(ルート)の領域を使ってます。
45-5.jpg
⑦カーネルパラメータを調整します。
下画面の下線部の様にカーネルパラメータを調整します。
シェルによって設定方法が異なりますが、kshの場合 ulimit で, cshの場合 limit で設定します。
46.jpg
⑧その他のツールのインストール
最近のLinuxではftpサーバやtelnetサーバでさえインストールされていない様ですが、あると便利なのでこの2つはインストールしました。
YaSTの Network Services (xinst) でインストールします。
48-1.jpg
ftpサーバ
48-3.jpg
telnetサーバ
48-4.jpg
ちなみに、最近のWindowsではftpクライアントは標準で入ってる様ですが、telnetクライアントは入ってません。
Windows7やVistaの場合はコントロールパネルのWindowsの機能で追加します。
49-7.jpg
WindowsServer2008や2008R2ではサーバマネージャの機能の追加で追加します。
49-2008.jpg
2008/2008R2の場合、標準でファイアウォールが有効なのでftpを使う時は受信の規則を設定する必要があります。
49-ftp.jpg


次回はJDKのインストールの予定

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コメント 3

aki-aoki

後で分かりましたが、Oracleをインストールするパーティションのファイルシステムが Reiserfs の場合、マウントオプションを変更しないと Oracleでエラーが出ます。(create pfile とか alter system set とか)
fstab で以下の様に notail を付ける必要があるそうです。
/dev/sda2 /oracle reiserfs notail,acl,user_xattr 1 2

すでに Oracleをインストールした後の場合、一旦どこかに退避してオプション設定後に戻す必要があるそうです。
私は tar でバックアップ取って再フォーマットしてオプション付けて戻しました。
by aki-aoki (2011-12-02 02:39) 

aki-aoki

ulimit や limit はシステム全体の値ではなくて設定したユーザでの値なので各ユーザで実行しないといけない設定でした。
インストール後に (sid)adm や ora(sid) で設定します。
by aki-aoki (2011-12-09 06:38) 

aki-aoki

ulimit や limit コマンドでの設定はそのユーザーセッションでしか有効にならないのであまりよろしくない。
永続的に設定するにはLinux では /etc/security/limits.conf に設定するそうです。
by aki-aoki (2011-12-11 11:27) 

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