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SAP ERP 6.0 EHP4 on Oracle RAC ⑲ [SAP]

SAP ERP 6.0 EHP4 on Oracle RAC です。
前回から SAPの Central Instance のインストールを行っています。
今回もその続きで、RACへの接続設定になります。

前回はOracleへの接続エラーで終わっています。
44.jpg
・Oracle接続設定
SAPがOracleへ接続するところで以下の様に接続エラーになってます。
45m.jpg
TNSNAMES.ORA を使用して RAC に接続するには、\usr\sap\<SID>\SYS\profile\oracle にある tnsnames.ora を以下の様に修正します。

HOST を RACのSCAN のホスト名にします。
SID を SERVICE_NAME にして、その値を RACのDBサービス名にします。
CONNECT_DATA に FAILOVER_MODE を追加します。
47m.jpg
接続確認をします。
<sid>adm ユーザでログオンします。これは<sid>adm がOracle用の環境変数が正しく設定されているからです。
sqlplus /@<SID> 又は sqlplus <Oracleユーザ名>/<パスワード>@<SID>
これでOracleにログオン出来る事が確認出来ます。
50.jpg
ただし、この方法だと、全APサーバで tnsnames.ora を共有する SAPでは負荷分散出来ず、あまり良い方法ではありません。

RAC では EZCONNECT という方法で接続を簡易化出来、SAPでもその方法が使用できます。
EZCONNECT の場合、 tnsnames.ora を使用しません。
APサーバ毎のプロファイルや環境変数に設定するので、APサーバ毎に異なる設定をする事が出来ます。
以下の様になります。
sqlplus /@<SCAN>:<ポート>/<DBサービス> 又は sqlplus <Oracleユーザ名>/<パスワード>@<SCAN>:<ポート>/<DBサービス>
でOracleにログオン出来る事が確認出来ます。
52.jpg
APサーバ毎に接続先を分散させるには、サーバ毎に違う優先DBノードの設定をしたDBサービスを作成して、それを各APサーバで指定します。
EZCONNECT を SAP で使用する場合、インスタンスプロファイルとスタートプロファイルと環境変数に設定をします。

まず、EZCONNECTとは関係ありませんが、DEFAULT.PFLに以下を設定します。
SAPDBHOST=<SCAN>
53m.jpg
インスタンスプロファイルに以下を設定します。
dbs/ora/tnsname = <SCAN>:<ポート>/<DBサービス>
先頭に//が付いてますが、あっても無くても同じ様です。
54m.jpg
スタートプロファイルに以下を設定します。
SETENV_nn = dbs_ora_tnsnames=<SCAN>:<ポート>/<DBサービス>
nnはファイル中で同じ番号にならない様にします。
55m.jpg
<sid>adm の環境変数に以下を設定します。
setx dbs_ora_tnsnames <SCAN>:<ポート>/<DBサービス>
setxはログオンしているユーザの環境変数を変更します。
56.jpg
最後に サービス SAP<SID>_nn を再起動します。
57m.jpg
これでRACへの接続が出来る様になりました。

・SAP SSFS
RACに接続出来る様にはなったけれど、今回の環境ではまだ接続エラーとなります。
59m.jpg
これは、DB Instance をインストールした時に、SAPとOracleの接続に SSFS を使用するオプションを選択していたからでした。
SSFS_DB.jpg
この選択が、Windows版の Central Instance には何故か無く、設定されていません。
SSFSを使用した Oracleへの接続は SAP カーネル 7.4以上では必須になるのであえて選択してみたのですが、こんな落とし穴が…
ノート1639578 を参照して SSFS を設定します。

DEFAULT.PFL に以下のパラメータと値を設定します。
rsdb/ssfs_connect = 1
rsec/ssfs_datapath = $(DIR_GLOBAL)$(DIR_SEP)security$(DIR_SEP)rsecssfs$(DIR_SEP)data
rsec/ssfs_keypath = $(DIR_GLOBAL)$(DIR_SEP)security$(DIR_SEP)rsecssfs$(DIR_SEP)key
60.jpg
<sid>adm の環境変数に以下が設定されている事を確認します。
RSEC_SSFS_DATAPATH
RSEC_SSFS_KEYPATH

以下を実行して SSFS を作成します。
rsecssfx put DB_CONNECT/DEAULT_DB_USER SAPSR3 -plain
rsecssfx put DB_CONNECT/DEAULT_DB_PASSWORD ********
61m.jpg
最後に以下の環境変数に 1 をセットします。
setx rsdb_ssfs_connect 1
62.jpg
これで SAP を起動すると、正しく Oracle RAC へ接続出来ます。
63.jpg
63-2.jpg

・Central Instance 続き
途中でエラーだった sapinst を retry すると先に進みます。
64m.jpg
最後にクライアント066の SAP* のパスワードが変更出来なかった項のメッセージが出ますが、OK して後で変更する事にします。
65.jpg
完了です。
68m.jpg

しかし、ここまでの手順では RAC側にある ASCS を使う様には設定出来てません。
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